訪問診療
最近は、1年毎に体力の低下を自覚して、いつまで訪問診療が続けられるか心配です。かかりつけ医であれば、患者さんや家族の希望に沿って、できるだけ住み慣れた自宅や施設で最後まで生活できるように支援したいと考えています。当院は、平日の昼休みに患者さんの自宅や介護施設を訪問していますが、家庭での介護力の低下のため、最近は訪問診療の患者数は、自宅より圧倒的に施設入所者の比率が多くなっています。自宅であれ施設入所者であれ、責任を持って24時間、364日診ることはなかなか大変です。ほとんど患者さんは超高齢で、容態は急変することもあります。軽症な場合は、訪問看護ステーションに対応してもらっていますが、日曜祝祭日や深夜帯に呼び出されることも稀でありません。また、開業医が1人で看取ることはなかなか困難です。最期の時があらかじめわかっているなら対応は楽ですが、人の最期を予測することは困難で、いつ呼び出されるか分からず待機することは極めて肉体的精神的に大変です。比較的負担を少なく在宅医療を進めるためには、地域の複数の医療機関が連携するチーム医療を進める必要がありますが、家庭生活を犠牲にしてまで在宅医療を行う新規の医療機関は、増えそうにありません。
医師の矜持として、年末年始やゴールデンウイークにどこにも行かず、自分の生活を犠牲にしてまで在宅医療の現状は、到底、若い先生方には勧められません。

