お知らせ・コラム
- 2020年6月29日
日本の保健所 -
日本の公衆衛生は、保健所により支えられ、日本のコロナ対策が功を奏した要因の一つに全国にある保健所(クラスター調査)の存在があります。1937年に保健所が誕生して、保健所における感染症対策は結核との戦いとも言われ、戦前戦後(1909~50年)の40年間の死亡者数は10万人を超えていた。現在結核患者は少なくなったとはいえ、結核は過去の病気ではなく、今も結核対策(図:全国保健所長会資料)は保健所の重要な業務である。
1994年の地域保健法成立後、847箇所あった保健所は統合され2020年4月に469カ所と半減(図:全国保健所長会資料)し、検査機能についても、集中化や民間委託が進められています。しかし、新型コロナ感染症の対策を進める中で、保健所が「効率化」され、予算や職員が減らされ弱体化した現状を、今後は国が見直す必要があると思われます。