お知らせ・コラム
- 2020年7月7日
2020年第2次補正予算 -
新型コロナウイルス感染症の対策を柱とする第2次補正予算が成立した。補正予算は著しい社会情勢の変化や突発的な自然災害対策など新たな財政需要が発生したときに編成されるもので、当初予算と補正予算を合わせた金額が当該年度の最終的な予算となる。
厚労省の第2次補正予算は大きく、以下の3つに分類されます。
(1)検査体制の充実、感染拡大防止と治療薬の開発(2719億円)
(2)ウイルスとの長期戦を戦い抜くための医療・福祉の提供体制の確保(2兆7179億円)
(3)雇用調整助成金の抜本的拡充をはじめとする生活支援(1兆9835億円)
上記(2)に「緊急包括支援交付金」が含まれ、コロナ患者を受け入れる重点医療機関の病床確保(4700億円)、コロナ患者を受け入れた医療機関の医療従事者への慰労金(2900億円)、感染防止等支援金(2600億円)、空床確保補助などがあります。しかし、いずれの支援はコロナ患者を受け入れた医療機関のみを対象としており、患者の受診控えにより経営困難に陥っている医療機関への支援はありません。コロナ禍で多くの医療機関がかなりの収益減となっており、今後コロナの第2波が起こった時に、医療機関の経営破綻といった医療崩壊が陥る可能性が極めて高いと推測されます。